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ミロ、誕生日、過ぎちゃったねぇ…… part.01

 

〜アンドリュー君の昔語り〜



わあ……随分懐かしいものを見つけたね!
え? この女の子誰かって?
ミロだよ!!(笑)
ほら、年に一回演劇をやるだろ? その時の衣装さ。
といっても、これを来て演技をしたわけじゃないんだけどね。
ミロは男装の麗人という役回りだったから、ずっとズボンを穿いていたんだ。ほら、十二夜ってあるだろ? そのヴァイオラ役だよ。
この配役を決めるまでも一苦労あったんだけどさ
……あ、なんか思い出すだけで胃が……。

とにかく、ミロがやっとスカートを穿くって上級生は盛り上がってたんだけどさ、皆その事忘れてて本番二週間くらい前だったかな、急遽寮内集会をして票を取ったんだよ。
つまり、こんな土壇場になっているけれど演出を変えてなんとか皆でミロのドレス姿を見ようじゃないかって
……あ、なんか思い出が心臓を締め付ける……。

脚本担当のテスや衣装班班長のユアンなんて破裂しそうに怒り狂っていたけれど、アイオロスの言うところの民主的な選択によって、テスは無理矢理カーテンコールではミロは花嫁衣裳を着て舞台に現れるって事で納得させられて、ユアンは二週間でその衣装の調達から合わせまでしなければいけなくなったんだ
……あ、なんかアイオロスの名前を口にしたらなんだか変な汗が……。

一応、シュラがその時はリーダーシップを取っていたけれど、言いだしっぺはロスだよ。
広報委員の写真班があるだろ? みんな劇の台割を進行係はもちろんだけれど、そちらにも回すんだ。
出演者の写真を彼らは取るからね。シーンに合わせてショットを狙うんだけど、フィルムを替えるタイミングとかの兼ね合いもあって、まあ計算してやってるんだよ。
で、ロスが、そのアンコールでミロが花嫁さんの服着るって、意図的に言わないでうちの寮の係りだけでスクープ写真取って販売すれば、儲かるって
……ああ、なんか、胸が苦しいよ……。

まあ、それでスミス寮はその年一杯お蔭様で写真班のメンバーに物凄い反感かったけどね……でもさ、彼、全然そんなの気にしないから……僕は、痛かったなぁ……彼らの視線。(涙)
うん。分かってる。嫌なことは思い出さないほうが、心の健康のためだよね……。

面白いことと言えば、ミロなんだけどさ、楽屋に戻って急いでスナップ写真撮ろうとしたんだけどね、笑えって言っても、ミロ、全然笑えないんだよ……今の彼の活躍ぶりを考えるとおかしいよね。(笑)
もう、じいいいいいっとカメラのレンズを見ちゃってさ。(笑)
その後また一騒動あったんだけど……え? 聞きたいの??(汗)





※Italian Rhapsody はちょっと休憩(@_@;) 01〜03 は加筆修正してnovels に収納致しました。直通はこちら  
 

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