先日大惨事になった地下室だが、その後この家を買ったときに世話になって不動産エージェントから「タダの洗濯機と乾燥機いるか」と連絡があり、モノを入れるなら、と、全部壁を防水塗料で塗り直すことにした。
コッチの家の地下室は、dry wallを入れて、床も天井も貼って完全に部屋にしたfinishedタイプと、壁が剥き出しのunfinishedタイプがある。
だいたいコッチの家のリビングルームは客用なので、そうやって地下室を綺麗にしてそこにファミリールームを作り、食事の後はソッチに引っ込んでいるわけだ。
(だから夜も早くから地上部分の明かりは消える。夜9時過ぎれば、大体真っ暗だ)
Finishedは見栄えがいいので、家を売る時に、まあ買手がつきやすい傾向がある。
ただ、Finishedがそんなにいいなら皆そうしているわけで、地下室はfinishしない方がいい、という層も根強い。
ウチの地下室はunfinishedなんだが、先日の下水詰まり事件を経て、ぜってぇfinishedにはしない! と心に決めた。
折角綺麗にしても、下水が詰まるたびにクソまみれでは目も当てられない。
1950年代に建てられた家だし、壁から雨水が染みてきても、dry wallで隠されてたら気づくの遅れるしな。
しかし、剥き出しのコンクリのままというのも味気ねぇし、何より前の持ち主の手入れが悪くてクッソ汚ねぇので、雨水止めも兼ねて15年保証の防水塗料を塗ることにした。
防水塗料塗るといってもただ塗ればよいわけでもなく、まず壁のヒビをコンクリで塞いで、洗剤で洗って汚れを落とす。
この防水コンクリが、水と混ぜて5分で固まってしまうので、なかなか大変だ。
こーいうやつ。で、これを塗るとこんな感じ。
百目鬼が不器用でコンクリを作ってはもたもたしているうちに固めて石にしてしまうので、お前は床磨け、とデッキブラシを押し付けた。
洗剤で壁洗いが終わったら、今度はエッチング液でもう一度壁を洗う。こういうやつだ。
要するに酸性液なんだが、エッチング、という単語に百目鬼が反応して挙動不審になっていた。
そんなにやりてーの?(笑)
てかエッチは和製英語だからな?
コッチでは意味通じねぇし、ingつけたって動詞にはなんねぇぞ?
ったく、中坊かよw
で、エッチングまで終了してこんな感じ。
完全に水が乾かねぇと塗料は塗れないので、今日の作業は終わり。
汗かいたので、ジムに行ってシャワー浴びようとやってきたら、天気雨になって二重の虹が出た。
雨が降っていたが、思わず、二人してしばらく空を見上げてしまった。
「綺麗ですね……虹はこちらでは幸福のシンボルだそうです」
「へー? 日本じゃ昔はあんまりいい意味じゃなかったと思うんだが。だいたい、すぐに消えるし」
「俺は昔、虹が立っている場所を見たくて、自転車で駆けつけようとして車に跳ね飛ばされそうになったことがあります」
「やっぱ凶兆じゃねぇか(笑)」
「でも、ここは、アメリカですから。俺は、あなたと一緒に見れて嬉しいです」
……ま、日本じゃそんなゆとりなかったしな。
ヤクザが仲良く並んで虹鑑賞、ってのもなぁ。
……日本に戻りゃまたヤクザなんだが…………ここにいる間くらいは。
「あ、後ろもスゲーわ」
振り返ると、背後には一面の夕焼けが広がっていた。
エッチングはあなたが殊更にその単語を強調するから!!!
何か反応して欲しいのかと……!!!
えーお前の耳がおかしいんじゃないのぉ〜?ww
……いいんですか? そういうこと言って。
地下室では、泣き叫んでも外にはほぼ聞こえませんが?
あ、百目鬼のくせに黒いこと言ってやがる!
きったねー地下室でヤるとか、なんか犯してる感アリアリで燃える? オマエも好きだねー?❤️
……やっぱりやめておきます。
意識がない体を地上まで運ぶの重いですから(笑)
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