実はアメリカの祝日は日本よりかなり少ないんだが、まぁクリスマスは別格として、それ以外でアメリカ人がもっとも大事にする祝日の一つが、7月4日の独立記念日だ。
1776年7月4日にイギリスからの独立宣言が採択されたのを祝う日で、要するに、アメリカという国の建国記念日に相当する。
で、気候的にも夏もたけなわ、この日は全国で花火やら爆竹やらで大騒ぎになるので、コッチへきた当初は、その花火とやらを観にいったりもしたんだが。
なんつーか、日本の花火を知っている身としては、とにかく数打ち上げて派手なだけで、色数も少なく形はひしゃげまくっている花火なんてもんは、何十ヶ所も蚊に食われながら見るに値しない、という結論に至り、それ以来一度もこの日には外出していない(笑)。
そんなわけで、今日も別にすることもなく(店はどこも休み)、平日の疲れが溜まって起きたのは夕方だった。
百目鬼はこのところ、週末は夜通しの夜勤なので、夜まで寝ている。
食事も別々になるから、奴が職場に持っていくサラダと、出勤前につまむタンパク質を適当に準備するのが、このところの俺の土曜の日課だ。
最初はちゃんと弁当を作っていたんだが、そこまでちゃんとしたもん作っても食う暇がねぇらしく、サラダと果物だけでいい、というのでそうしている。
(コッチの人間は意外と、食いもんの匂いを気にするので、あまり香りが立つ弁当は作れねぇ、という事情もある)
つっても、毎日サラダ作ってっから、もうネタがねぇ。
なんでサラダかというと、二人して食後高血糖の判定を受けてしまい、食事はまず消化に時間がかかる生野菜から、そのあとにタンパク質、糖質は極力減らせ、という指導が入ってるからだ。
この物価高のご時世に、米やパンで腹を膨らませられんのは相当きついんだが、つい欲望に負けて夜中にモモ缶食ったらグルコースメーターの針振り切って測定不能、とかあのデカい図体がめちゃくちゃしょげかえってんのを見ると、まぁ多少金がかかるのもやむを得ない……。
そんなわけで、ハムは一昨日、卵は昨日やっちまったので、先日入手した冷凍のSockeye Salmonを使うことにする。
このSockeye Salmonというのは、日本でいう紅鮭だ。コッチではただSalmonというと、トラウトサーモンのこともあって、その場合は実は鮭じゃなくてニジマスだ。
ニジマスでもまぁ、別にまずくはねぇんだが、、、なんつーか、大味なんだよな。高ぇし。
で、このSockeye Salmonは1切れずつ真空パウチになってて、それが7枚入って8ドル弱。それでもかなりお安い部類だ。
シッポの身のうっすいところで、1枚1ドル強か、と思うとかなりザンネンな気持ちになるが、真空パウチまでやってこの値段、と思うと原価はタダみたいなもんだろう。
漁師のみなさんの懐に入る金はいくらなのか、と思うと、これ以上安さを求めるのはさすがに気が咎める。
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しかしだな、鱗とるなら、ちゃんと全部とれよ⁉️
コッチで切り身の魚を買うと、皮は食わねぇで捨てるモン、と思い込んでるから、鱗のとり方が超絶雑だ。
最初ソレ知らねぇで焼き魚にしちまって、皮食ったらゴッソリ鱗が口の中に入ってきてとても食えたもんじゃなかった。
頭がついてりゃ包丁の背で鱗剥ぐのも別に苦じゃねぇが、ちっせぇ切り身の鱗を剥ぐのは結構めんどい。
日本じゃ、鮭の皮と城を取り替えてもいい、と言った殿様がいるくらいなんだぞ、コラ‼️
で、サラダにぶち込むので、ムニエルにすることにする。
ムニエル、は小麦粉を使うが……まぁ、こんくらいは、いいだろ。バターで焼くから吸収速度も多少落ちるしな。

こいつを、庭で作ってるレタスと、インゲン豆を炒めたやつを合わせたものの上に乗っけて、レモン汁と白ワインビネガー、ニンニクのすりおろし、塩、コショウ、オリーブオイルを合わせたドレッシングをかけて、鮭の身をほぐしながら混ぜ、パルメザンチーズとレモンの皮のすりおろしをトッピングしておわり。
ちなみに、俺の料理は基本手抜きだが、ドレッシングだけは全部手作りしている。
でないと、こっちの出来合いのソース系は、ことごとく甘いからだ。
市販のドレッシングなんて、どんだけ砂糖が使われてるか知れたもんじゃねぇ。
サラダは最初に食うもんだから、ここに糖質がバカスカ入ってると、まったく意味がなくなる。
で、鮭はまぁ、あくまでサラダの友なので、なんかタンパク質、しかも出勤の準備しながら口に放り込めるやつ、というわけで、適当に豚のソテーでも作ることにした。
出来合いのバイト先で拾ったパウダーをかけて焼くだけ。ザ・男の料理、だ。
しかし、ラベルにも書いてあるが、さすが拾い物だけあってやっぱりこいつも甘い……。
というわけで、しょうがないので、甘ったるさを誤魔化すために、仕上げにバルサミコ酢をぶち込む。

どうせ座って食う暇もねぇんだが、さすがにこれだけじゃ食卓が寂しかろう、というわけで、また庭に収穫に出かける。
気がついたら、林檎の実がだいぶ大きくなっていた。

この家にきて2年目に、実をつけすぎたせいで木が横倒しになり、それ以来適当に実を間引くようにしているんだが、毎年すごい数の実がつくので、間引くのも簡単ではなく。
去年は3日がかりでようやく間引き終えたんだが、、、
今年は雨が多かったせいもあり、ついタイミングを逃していたら、もうこんなにデカくなってしまった。
来週末にはほんと数減らさねぇと、また枝が折れるな。
庭のブラックベリーとラスベリーが毎年デカくなって、今年はいよいよ売れるんじゃね? てくらいの大粒が実っているので、それと、買ってあったイチゴを切って、とりあえず今晩のメシということにした。
毎年、独立記念日前後は蛍も婚活真っ盛りなんだが、今年はずっと寒い日が続いたので、どうやらまだメスが出てきていないらしい。
とはいえ、気の早いオスがちらほら先に出てきてメスを探している模様。
ちなみに、アメリカのこのへんに生息している種類だと、空中を飛んでるのは全部オスだ。メスは、草の葉っぱに止まって動かずに光るので、すぐわかる。
背後で、打ち上げ花火やら爆竹やらが鳴りまくっている。
というわけで、これが今日の晩メシ。
まぁ、随分手抜きだが、ないよりゃマシだろ。
(肉は糖分がちと焦げた。でも黒いのは、主にバルサミコ酢のせい。)
ところで、実はうちには今、ウサギが2匹いる。
まぁ、色々あって、でかいオスの白ウサギをシェルターから引き取ったんだが、その2週間後に百目鬼の職場で、庭で保護されたメスの子ウサギの引き取り手として勝手に百目鬼がアテにされていたということが判明し……示し合わせたようにどっちも赤目の白ウサギ、というアメリカでは引き取り手が現れないナンバーワンのペアがうちに揃ってしまった。
まぁ、日本人は別に赤目のウサギでも気にしねぇし、どう見てもチビのメスウサギの尻にデカいオスウサギが敷かれてる感じだが、まぁ本兎たちが幸せならそれでいいんだろう。
(もちろん、メスとオスのウサギを一緒に放したらネズミ算式に際限なく増えるので、オスの方は1ヶ月前に立派なタマをとられてしまった。それ以来、奴はどうにも自信なさげで、勝ち気なメスに押されまくっているが、メスの方も、半年が過ぎたら避妊手術の予定が入っているので、手術が終われば多少穏やかにはなるだろう。
メスの避妊手術の理由は、ウサギのメスは生殖器系の癌の罹患率が恐ろしく高いのと、オスが近くにいるのにもはや生殖相手としての反応が返ってこないことによるストレスをなくすため、とのことだった。たしかに、ことあるごとにコナかけてんのに、無視されまくったら凹むわな……。今日も、オスの方は背中にメスのしょんべんをひっかけられていた。)

そんなわけで、まぁ、百目鬼は仕事に出かけていったが、寂しくはない独立記念日になりそうだ。
……4年前の7月4日。
俺は、あの頃持ってた金や不動産、株などの資産を、ありったけ全部三角さんに明け渡して、ついに「絶縁状」を勝ち取った。
それまでに稼いだ金は、結構ヤバい出所の金もあったから、交換条件として、見ぐるみ全部置いてけ、と言った三角さんのアレは、半分は親心だったんだろう、と思う。
おかげで今は、家のローンにも追われる金欠っぷりだが、まぁ、これが、普通の人間の暮らし、というやつなんだろう。
だから、7月4日は、俺にとっても、独立記念日だ。
Happy Independence Day!!

そうだったんですか⁉️
今日があなたの独立記念日と知っていれば、仕事休んだのですが‼️
あー、今お前んとこ、人いねぇんだろ? 夜は特に。
ま、たんに偶然そうなっただけだし、気にすんな。
しかし……!
あなたが2匹のウサギと楽しく過ごしているのに、と思うと……!
いや、だからウサギにまで嫉妬すんなよ?
このオスウサギ、見れば見るほど、お前みてぇだよなーと……自分よりチッセー奴にシッコひっかけられても黙って耐えてるってどうよ?
俺は、俺より小さいあなたが何をしても、怒りません‼️
なんなら、シ・・・・
まて、それ以上言うな‼️
俺はたしかにMもSも好きだが、ソッチの趣味はねぇからな⁉️
会長……二人で駆け落ちライフをお楽しみ中すんませんが……
会社はたしかに俺が引き継いで代表になりましたが、一応無給でも会長として籍残ってるんで……
たまには日本にも戻ってきてください……(涙)