正気付いた時、カーテンの隙間からのぞく陽光の筋が、何時もと反対の方向に伸びていた………。
とにかく大変な一夜が過ぎて(もう殆ど持久走に近い…(涙))、明方に漸く眠らせてもらって、三時間ほど仮眠をしたつもりだった。
寝過ごした、と気付くまでに暫くかかった。居間の電話に駆け寄り、途中時計を見ると、既に午後二時。アイオロスは居ない。
一緒に起こしてくれればよかったのに、と受話器を取り上げたら、隣のメモに走り書きがしてあった。
「お前、起こしても起きなかったから、大学に今日は欠勤するって電話しといたぞ。」
ほっと溜息をついた。今日はゼミがあったが、講義はないから、連絡してくれているなら大丈夫だ。
それでも一言学生達に詫びを入れておこう(学生はむしろゼミがキャンセルになって喜んだだろうが)、と考えて、コンピュータを立ち上げる。
メーラーを起動したら、真っ先にクラーク教授からの私信が落ちて来た。
「腰は大丈夫かね? 起き上がれないほど酷いそうだが……。無理せず、今日はゆっくり休みなさい。
追伸:君はまだ学生時代のルームメイトと一緒に住んでいるのだね。今日、久しぶりに彼から電話をもらうまで知らなかったよ。」
…………………(汗)…………………
ロス、一体何と言って連絡したんだ?!!