……姥捨て山ならぬ茶ボロ捨て山はないのか?!

罹患してから、茶ボロの後ろ足はめっきり弱って、以前は何分でも立っていられたが、今はよろけて腰を入れて立てない。
エセルが哀れがって、ローヤルゼリーを飲ませたり、愉気したり色々試しているが、そのうちの一つに公園に散歩に連れて行くことがある。


リードは気が狂ったように嫌がるので、園芸用の細い金網を担いでなるべく人のいない時間帯に公園に行き、金網を丸く広げてその中で遊ばせる。
時にサークルの一部を開いてもっと自由にさせてやる時があるのだが、問題はその後だ。
ノミを拾って帰ってくるのだ。このボロは。
最初に気付いたのはもちろんエセルで、頭の毛を毟っている時に、二匹見つけた。
マッチの火で処分。
バスルームに連れて行き、エセルがボロに行水をさせると、なんと水に二匹か三匹ノミが浮かんだ。
その後、日を置いてもう一匹。
また風呂に連れて行く。
さて、日曜の朝の事。
これから暫くまた忙しくなるので、早朝の公園で30分ほど遊ばせ、帰宅。
エセルが朝食を作っている間に、俺がボロをバスタブの湯に浸した。
手が滑って落としたら、ボロは溺れた。
頭はちゃんと出るくらいの水かさにしてやっているのに、暴れるからだ。アホめ。
ざぶざぶと湯に付けても今度はノミは出てこなかった。
とりあえず、バスタオルに包んで、その後ドライヤーまでかけてやる。
問題は、今朝だ。
シャワーを浴び終わって、体を拭いている時に、左肩に黒い糸くずのようなものが張り付いていた。
気にせずタオルで拭い、ふと気になってタオルを見れば、それはノミだった。
………。
ノミぐらいで死にはせんがな。
しかし、茶ボロのやつにくっついているのならともかく、俺にくっついてきたのか?
いい度胸だ。
エセル、茶ボロは今度山に捨てに行くぞ。

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