足が痛い!!

本日午後4時36分、それは起こった。


書斎に置いてある資料を取ってきて居間のソファで読もうとした。
風通しを少しでも良くするために、我が家のドアは全て開け放たれ、替わりにそこには犬用のエクササイズパネル。うさぎの寝室と書斎への進入をプロテクトしている。
だから、部屋と部屋を出入りする時、我が家ではドアの開け閉めという作業の替りに、足を交互に高く上げてパネルを跨ぐ、という動作が要求される。
さて、ここからが本題だ。
俺は手にした雑誌を持って居間に戻るためにいつものようにパネルを跨いだ。
右足の爪先が居間の絨毯に着地し、その右足で今度は自分の体重をささえて左足をひっぱり込む予定だった。
ところが、右足の下に何かやわらかく暖かい感触。
ついで、固い感触。
居間に居てこちらを見ていたエセルと目が合う。
エセルの目は釣り上がっていた。
この感触! ウサギが足の下に居る!
と、ここまでコンマ何秒か。
急遽かけようとしていた全体重を、上半身と右足を捻る事で避け、バランスを失った俺の体はパネルを巻き込んで派手な音を立てて床に崩れ落ちた。
エセルが、「プチっ!」 と悲鳴を上げる。
……おい、心配はウサギが先かよ?!
結果的に、足の下に飛び込んできたのはプチで、それもどうやら俺が右足の小指一本で自分の体を支えた一瞬に、俺の足の下から這い出たようだ。
エセル曰く、スローモーションでプチの顔が俺の靴下の下から覗き、その顔が「ぐえっ」となり、必死で這い出た、というように見えたらしい。
ここで本当にプチを潰し殺していたら、1,700ポンドのうさぎを潰した事になるから、まあ、豪気な事に違いはあるまい。
しかし、その後エセルは膝と小指を妙な具合に捻り、おまけに腰までしたたかに打った俺すらも使ってプチを家に追い込み、本当に体に異常がないか確認。
その後も、昨日から派手に粘着質の糞(自分で排泄出来ないので気張っている肛門からつまみ出した)をしていたハムの愉気、エセルの愉気と繰り返し、その間にも俺の右足はどんどん痛みが増して夜には腫れ始めている。
足が痛い、腰が痛い、と不機嫌に、今晩何度目かの訴えをすると、エセルはにっこり笑って
「今、温湿布を用意するからね。今晩は大人しく寝たまえね」
だと。
「プチ殺し!」と人を睨み付けたくせに。
俺は傷ついているんだぞ!

「足が痛い!!」への3件のフィードバック

  1. サガ・エセルバート・シュローズベリ より: 返信

    ロス、足は捻っても治るけど、頸の骨を折られたウサギは生き返らないんだよ?(にっこり)
    可哀想に、プチはすっかり怖がってこちらに近寄ろうともしないじゃないか。
    もっとも、咄嗟に体重をかけなかったのは見事な反射神経だったけれど……
    幸い、プチは何処も怪我していないようだから、湿布の世話くらいはしてあげるとしよう。

  2. アイオロス・ヴィンセント・エインズワース より: 返信

    なんでそう俺が不自由な状態の時って、お前はそう機嫌がいいんだ?
    (むくれ)

  3. サガ・エセルバート・シュローズベリ より: 返信

    それは勿論、君の為に何かが出来る事が、嬉しくないはずがないだろう?(にっこり)

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