A curse of Pompeii

人事だと思っていたら、久々にやってしまった……(汗)


パエリアを作るつもりで、米とシーフードとパプリカの入った鍋を火にかけていたら、思い切り鍋の底が焦げていた。
タイマーをかけていたので安心して隣の部屋に居たのだが、火が少々強かったらしい。キッチンに入った時は時既に遅し、明らかに焦げる匂いがしていた。
鍋底で焦げ付いた部分は諦め、何とか上だけを救い出し、スープを足して粉にひいたチーズを入れ、リゾットに変更。焦げた匂いというのは何をどうしてもどうにもならないので、別の匂いで誤摩化すしかない。
人の料理をポンペイ風だなどと評していたからか。
(しかしそう言ったのはアイオロス先輩だし、それも随分過去の話なのだが)
どうせあのアイオロス先輩の言うことだからかなり誇張があるに違いないとしても、サガ先輩も否定しなかったところをみると、二、三日に一度くらいはこんな感じだったのかもしれない。
それでも文句も言わずに料理を任せていたから今のサガ先輩があるのだろうが……
愛情の成せる技と言うべきか、そもそもサガ先輩にばかり料理を担当させるのもどんなものか、と呆れるべきか?
上部1/3ほど曇った室内の換気のため、窓を開ける。外は零度以下、冷たいというか痛い空気が滑り込んでくるが、ウサギは焦げた匂いが嫌いだというので仕方がない。
我が家の小さなご婦人は先刻から長い耳をぴんと立てて、微かな物音も聞き逃すまいと、大きな目を見開いて周囲を睥睨している。これがもう少し緊張するとスタンピングを始めるから要注意だ。あんな小さな体なのに、驚くほど大きな音を出す。ここは二階だから、あまり大きな足音を立てられると苦情がくるかもしれない。
最近は、ゆっくり近づけば撫でさせてくれるようになったのだけれど、今日は服についた焦げ臭い匂いがお気に召さなかったらしく、走ってトンネルの中に逃げ込んでしまった。
ご婦人方の機嫌を損ねないようにするのは、人も動物もなかなか難しい。

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