ミロから……

電話が来た。携帯に直接……


丁度、ゼミの最中で、目の前には学生が3人ほど座っていた。ミロからの連絡なら、きっと今度のジャックルーシェバンドの事だろうと思って、議論中の3人にちょっと話していてくれ、と断って電話を受けた。
内容は、血の気を引かせるに十分なものだった……(汗)
取りあえず、ゼミ中なので後でまた電話する、と断って会話を終える。一応ゼミは無事終わったものの、同じ文献の出典を三度も訊いたりして、学生に随分と不審な顔をされてしまった……(汗)
ゼミが終わってから、研究室に戻り、一応内側から鍵をかけて、リダイヤルボタンを押す。ミロは話し中だったが、三度目に漸く繋がった。
「ミロ? さっきの件だけど……」
電話の向こうのミロは随分と興奮しているようだ。
「いや、その前に、カミュはこの事を知っているのかい? そんな事、カミュに断りもなしにやったら………え? いつまでもカミュを頼っていられない、って……でも、こういうことは、お互いの合意がないと、致命的だよ? ………それは、私も女性の経験はないし、アイオロスは冗談か、何処かで経験して来い、なんて言っているが……いや、だからね、カミュは、本当にそれを望んでいるのかい? 君の思い込みではなくて?」
ミロのこの様子は、多分先日の練習後の出来事が絡んでいるのだろうけれど、今に至ってまだカミュからのコメントが無いので、一体9日に何が起こったのか分からない。
ミロ、ひょっとして、カミュに下手と言われたのだろうか?
彼がそんな事を口にするとは、思えないが……
「え? カミュも以前にそう言った? それは、その……何処かで経験して来い、と? …………」
カミュは、ミロと別れた後に彼女を作った事を少し気にしているようだったから、そのせいでそんな事を?
いや、それ以前に、アイオロスがカミュに余計な手を……(汗)
好んで後輩の関係をかき乱そうとするロスに少々怒りを覚えながら、しかし、起こってしまったものはどうにもならない、と諦める。カミュはカミュで、ミロにだけ貞操を守らせているのを気にしているのかも知れないが……
それにしても、勝手に走らない方が良いと思うけれどね……(汗)
「え? 私が行かなくても、どっちにしても行く? ちょっと、待ちなさい! ミロ!」
電話はそれでぷつりと切れてしまった……
大丈夫だろうか……(汗)
やはりここは、ロスには出張と偽って、ローマにミロを引き止めに行った方がいいのか? (苦)

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