Abbott. H. Thayerの絵

英国4で出て来たAbbott. H. Thayerの絵(Angel)を紹介します。
著作権許可…はとっていないので、取り扱いには十分ご注意下さい。


Thayerはアメリカの画家です(この名前だけで何か運命的なものを感じますが(笑))。この「Angel」だけが大変有名で、某大手ポスター通販会社なんかも取り扱っていますが、その他にも似たようなテイストの絵がいくつかあります。
実はこれ、彼の長女がモデルです。どうも、自分の娘を溺愛していた模様で、彼女がモデルの作品は全て秀逸、他はたまに「??」なものがあったりします。まあ、少女趣味だと言う人もいるようですが、やっぱり本物を見ると気迫の違いを感じます……あの迸る愛情を「少女趣味」で片付けるのはあまりに安直かと(笑)
実は私、この絵の存在より先に、Thayerという画家の名前を知りました。というのは、スミソニアン・フリーア美術館に、彼の絵が一枚だけあったのです。2005年の夏、仕事でMarylandに行き、この有名なタダ美術館群(スミソニアンは入場無料)に行ったら、フリーア美術館で「Virgin」と名付けられたその巨大な絵にすっかり惚れ込んでしまったわけです。他に彼の絵はないのか、と問い合わせたら、American Artにあるが、今Renovation(改装)中で、2006年夏まで開かない、と……(涙)
もう、そのときの悔しさといったら(涙)(涙)
その時から、この真ん中の女性はカミュだと勝手に思っていて(別に女性っぽい、というわけではなくて、この視線とか雰囲気とか)それだから余計に諦め切れなかったわけです(笑)。
仕方がないので写真を撮ろうとしたのですが、これがまた展示場所が悪い。階段の踊り場なのです。
いや、階段の踊り場に大きな絵を展示する、というのはよくありますが、何が悪いって、正面から見るとめちゃくちゃ近くに吊るしてあるシャンデリアの光を反射してしまうのです(怒!)つまり、斜めからでないとまともに見れない。なので、撮れた写真はあるのですが、全部斜めから。そのせいか、ものすごく大きな絵なのに、どの図録にも乗っていないんです!
勿論、モデルは自分の子供達。説明には、背後の雲が背中の羽根を見立てて描かれている、とありました。よくよく、自分の長女を天使だの聖母だのにしたがる傾向があるようですが、あまりに美人なので仕方がないか、って感じ(笑)。

かくして、リベンジ2年後、今度はアメリカン・アート館の為だけに再度D.Cへ行きました(笑)。
Thayerの絵は殆どスミソニアン・アメリカンアート館が所蔵しています。そんなに沢山描く人ではなかったようで、スケッチを合わせても二桁台です。その建物の中に、彼の絵が集まっている部屋があり、その中の一点にこの天使の絵がありました。勿論、このときには既にこの絵の存在をwebで知っていたわけですが、写真に撮られたものはやっぱりかなり印象が違うんですね。そもそも、この部屋、照明はかなり暖色系で、私のカメラで撮ったらみんなセピアフィルタかけたみたいになってしまうくらい暗いんです(勿論フラッシュなんか絶対焚かないからね!(笑))。で、webの色調補正したやつはなんかイラストくさい雰囲気があるけど、やっぱり生で見ると全然違う。視線に引き込まれる。もう、その前動きたくない、って感じ(笑)。写真に撮っても色変わっちゃうし、彼個人の図録はないし、ホント、後ろ髪引かれる思いでした。和海に画材持たせて放り込んだら、きっちり模写してきてくれないかな(笑)。
上の絵、やっぱりどうしても暗いので、色調補正を50%でかけましたが、記憶の中の色はもっと穏やかだったような気がします。三脚もなかったので、どうしても手ブレをうまく抑えられなくて、顔がぼけちゃうんで何枚か顔のアップを撮ったのが下。こっちは、色調補正20%くらい?? これらの中間くらいだったような気が……
(ちなみに左下が黒いのはカメラの不調です…まだ買って1年経ってなかったのに(TT))

現在、14歳になったばかりの英国シリーズのカミュは、かなりこれに近いイメージです。いや、まあ、もうちょっと男の子っぽいだろうし、赤毛だから色は白いだろうけどソバカスもかなりあるだろうし(笑)本人に訊いたら「全然違う!!」と怒るでしょうが、周囲は、「あ、確かにちょっと似てるかもね」と思う程度には似ている。勿論、共学だったら女の子にも大変モテるでしょうが、本人は昔から赤毛でからかわれているので(もっともこれはミドルネームが悪いんだけど、、ルーファスというのは、文字通り「赤毛」の意味)、あまりそのへんに自信はない。第一、すぐ側に金髪碧眼、睫毛バサバサでかなり迫力のある美形のミロがいるので(笑、こっちはもっと凄みのある美人であって欲しい)二人並ぶとどうしても派手さで劣る、と(笑)
いやあ、何か、十年以上も「カミュは美人!」という設定が当たり前な状態だったから、いい加減そうじゃないカミュがいいかな、と……(笑)
ただ、容姿はそんなに派手じゃないが、時々はっとするほど綺麗な表情を見せる、そういう美人であって欲しい、とは思いますが。
Thayerの他の絵が見てみたい方は、スミソニアンのホームページでいくつか見られます。
以下のリンクからどうぞ!
http://americanart.si.edu/collections/exhibits/thayer/index.html

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