最近、欲しい演奏を探すのにYouTubeの世話になる事が多い。
よくミロが有名な演奏家のレア映像へのリンクを送ってくるので、有難く拝見させてもらっているのだが、実際に奏者名で検索をかけてみると、かなりの数ヒットするのだ。
正式には違法行為なのだろうが、YouTubeの音質はたかだか知れているから、いい演奏ならまずCDを欲しいと思うのが殆どのクラシックFanの心理だろう。結果、かなりの販促効果になっているのじゃないか、と思う。
さて、その中で、パールマンとズッカーマンによるルクレールのヴァイオリン・デュオがあった。これは少々思い出深い曲なので、この二人の演奏ならCDが出ているだろう、とインターネットを探したが、amazonにもiTuneにもない。
諦めかけた頃に、どこかの掲示板で、arkivmusic.comから出ている、との書き込みを見つけた。聞いた事のないレーベルだと思ったら、なんと廃盤になったクラシックCDの復刻を行っているサイトだった。
一瞬、違法サイトか、と警戒したが、ちゃんとライセンス契約をして復刻している模様。しかもオンデマンド制作らしく、在庫を抱える必要がないので、廃盤というシステムがない(おそらくライセンスが続く限りは)。こんなに有難いレーベルがあるのか、と思わず喝采を叫んでしまった。
そこで、昔から大好きだったとある合唱団の事を思い出した。フランスの少年合唱団で、LP時代の名盤と言われる録音を残したが、十年ほど前に、一度マイナーレーベルがCD化したのみで忘れ去られてしまっている合唱団だ。
この合唱団のことは、FMラジオのエア・チェックで「ラシーヌ讃歌」を聴いて知った。
以来、この曲が大好きで、ポールの引退演奏会の時にも演奏したけれど、この演奏を聴いてしまうとやはり自分達はまだまだだったな、と思ってしまう。
それで、ためしに、ArkivMusic.comで検索をかけてみたら、やはり復刻されていた!
http://www.arkivmusic.com/classical/album.jsp?album_id=126679&album_group=8
こんなに幸せな気分になったのは久し振りだ。
アメリカの会社だが、国外へ配送もしてくれる模様。本当に有難い。
値段も、廉価版CDが出た時のまま、10ドルで据え置きだ。
あとはどのくらいの音質で再現されているかが少々不安だけれど、それはCDの到着を待つことにしよう。
ちなみに、こちらがそのパールマンとズッカーマンのルクレール、ヴァイオリンソナタの第5番。
CDへのリンクはこちら。
http://www.arkivmusic.com/classical/Drilldown?name_id1=6950&name_role1=1&bcorder=1&comp_id=243116
この会社、リストにない録音でも、問い合わせれば探してくれるらしい。
是非これからも潰れないで頑張って欲しいと思う。