舞台裏

踊る人形
ヘンな所で凝り性のB型さそり座の男。




(その日の晩の定期電話)
「で? 一体何時間ロンドンに居たんだ?」
「三時間くらい?」
「アホかお前は!!」
「だって……見たかったし……きれいだったよなぁ……でも欲しいと思ったのみんな札が付いてた」
「おめでとう。目は確かだな。あそこら辺のは○○○○○ポンドだ」
「げっ!! マジ?? たっかーッ!! いや、でもローン組めば……」
「……身内で金を回してどうする……。それよりも金持ち引っ掛けて来い」
「あ! パンフレットはこっちでも配っといたよ!」
「……それは、どうも……。ところで、この暗号なんだがな、何なんだ、これは一体?」
「え? サー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズだよ?」
「いや、それは、分る。が、書いてある内容は判別できないと言っている」
「ええええええーーーーー???!!!!! なんでっ!!! シャーロック・ホームズのThe Adventure of the Dancing Men だよっ????」
「…………だから……作品は知っていると言っている。が、お前じゃあるまいし、なんで暗号まで暗記する必要があるんだ」
「えぇぇぇえええ……!! 頑張って書いたのに!!!」
「だから……(溜息)暗号で書く必要がどこに?」
「だって! I love you so much! とか書いて預けたら怒るじゃないか!」
「……。ああ、そうだな(もう諭す気も無い)」