おかえり。

えせるが帰って来た。
小さな箱に収まるくらいの灰になっていた。
えせるのために、銀色の宝石箱を買って名前を彫っていれてやり、その中に収めて小さな茶色のアイオロスの隣に置いた。
お帰り、えせる。


二代目アイオロス(サテン)は少しずつパートナーの居ない生活に慣れてきたようだ。HRSのGeorgeが今は沢山甘えさせてやれ、というので、ケージもオープンして寝ている間にベッドにも上がれるようにしてある。えせるが行ってしまった日の夜、ロスは随分耳を気にして頭を振り、私たちを心配させたが、その動作も大分落ち着いてきた。
アイオロス(人間の)はすっかり気落ちしてしまっている。何をきいても上の空で、ぼんやりと空を眺めていることが多い。明日には私は出張に出なくてはならないのに、少し心配だ。
色々な方から、お悔やみの言葉を頂いた。
一代目アイオロスの時もそうだったけれど、本当に有り難く拝見させていただいた。
言葉がこんなに有り難いものだと、悲しいけれど、こういう時にこそ、より強く思う。
カミュからも電話があった。
わざわざイタリアから国際電話で、えせるの事を悼んでくれた。
結局どこの大学に行くのか知らなかったけれど、イタリアから電話があったということは、結局ローマ音楽院に決まったのだろう。
ミロと仲直りしたのか、と聞いたら、別に喧嘩はしていないけれど、暫くは一人で頑張ってみたいからミロには黙っていて欲しい、と苦笑混じりの返答が返って来た。
……そうはいっても、同じ大学に通っていれば、そのうちミロは気づくと思うし、カミュが黙っていたとなれば、かなり傷つくと思うのだけれど……
もっとも、カミュもそんな事は重々に承知しているのだろうけれどね……(溜息)
私たちを支えてくれた人々に、きっと良いことがありますように。

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