自宅療養

なかなかに大変な感じだ。
まずは、医者の出した処方箋、治療法を二人で確認。
一日三回:
・Oxbow Critical Care->フォーミュラ(砕いた葉にハーブやビタミンなどが混入している)。自力でエサを食べるまで、水に溶いて10mlシリンダに二杯強制的に食させる。
一日二回:
・Meclizine->錠剤。一回半錠。砕いて上記のうさぎ版ポリッジに混ぜて食させる。
(これは眼振に作用するとの事)
・Cisapride->水薬。一回、0.3ml。10日分。
これは冷蔵庫にて保存。所謂整腸剤で、腸の動きを止めないように、との事。トイレを上手く自分で出来るようであれば、終了して良し。
一日一回:
・Albendazole->水薬。一回、0.26ml。六週間分。これがエセルも書いたEncephalitozoon cuniculiに対する処方。


まずは、一日三回の食事をどう与えるか考え、取り合えず切り良く三等分にしてみようという事になり、なんと、朝食は朝の5時に起きて給餌した。
昨晩はドウコを呼び付けて給餌してもらったが、今度は二人だ。最初、エセルが補定、俺が針無し注射器で口の中に押し込んで食べさせたが、これがなかなか食べない。
というより、バスタオルに包んでいるのに、そこから脱出しようともがく、暴れる、狂う。
順番としては、オレンジジュースにフランス留学の際に知った真空シリンダにパックされているローヤル・ゼリーを混ぜて飲まさせる。これに、今もっとも重要と思われる神経系の錠剤を砕いて溶かしている。
次に、Albendazole,Cisaprideと続くが、ここまでで相当嫌がっている。
主食の草ポリッジは殆ど舌で押し出すという始末。
これで軽く一時間以上。
昼は、エセルがまあフレキシブルのようなものだから昼から出勤にしてもらい、俺が一旦事務所を抜けて、給餌。今回はポリッジのみなので、試しにこれまで食べていたペレットを砕いてお湯でふやかして食べさせてみる。
味は、気に入ったようだ。
が、今度は注射器の方に詰まってなかなか思うように進まない。
エセルを先に追い出して、茶チビの戸口にバナナを親指の先ほど、ペレットを10粒ほど置いて、器具を煮沸しまた事務所に帰る。
薬を無理矢理飲ませるだけならともかく、主食をこうやって与えなければならないとなると、この先が思いやられる。一体いつになったら自分から食べるようになるものやら…。
夜、お互い眠い眼を擦りながら帰宅。
茶チビの調子を見ると、首を右に倒したまま、立とうとしては転倒し、キャリーに頭をぶつけている。
なんとも、な…。
その後、流石に喉ぐらいは渇いているだろう、とオレンジジュースを鼻先に突きつけると、臭いを嗅いで要らないと背を向ける。水ならどうだ、と思っても以下同様。
エセルはほとほと困りきっている。
が、これまでのドウコの薀蓄から、消化できないから食べたくないのではないか、という結論に至り、エセルが茶チビの鳩尾に指を突っ込んでみると、ガチガチの模様。また、背中の3側が腫れているとの事。これ食い過ぎの症状。
この間に、反芻はしないはずのうさぎがそうとしか見えない行動を取る。つまり、エセルが愉気をしていると、盛んに口をむぐむぐと動かし、シャクシャクと音がするのだ。
エセルが茶チビの鳩尾が柔らかくなるまで愉気し、その後俺が引き継いで腎臓だか肝臓だかがある位置と思われる左側背に手を当てていると(僅かに冷たかった)、エセルが持って来た菜花を食べた。
結構な勢いで、茎についている葉を全て完食。
食べて疲れたのか一休みしたので引き続き愉気。前頭葉が鼻からもうぶよぶよになっている。常に首が右に引っ張られてそうとう肩にも負担が掛かっている模様。
解す。
その後は交代で愉気をし、なんとか自力でペレットを食べ始める。(数粒程度だろうが)
脱水症状が怖いので、半分だけ自力で呑んだオレンジジュース+ローヤルゼリー+Meclizine半錠を再び無理矢理注射器で飲ませる。
家に戻すと、やはり転がってしまい、その事に茶チビ自身が驚いて恐慌をきたす。
今はエセルがそれをなだめて眠らせるためにまたつききりになっている。
只今朝の4時10分前。
……。
命の遣り取りに文句を言うつもりは無いが…。
まあ、何も考えないのが正解か…。

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