明らかに、貴方の方が箱入り。 投稿日: 2007年1月11日by アイオロス・ヴィンセント・エインズワース いつもお持ち帰り状態が出来ているっていうんですか? そんな感じだからなぁ…お前。 なんど気を付けなさいって言っても自覚ないしねぇ…上司の思惑に…。 まあ、冗談はさておき、真面目な話、お前が継いだらお前がトップなわけだろ? じゃあ、お前のやりたいようにやりゃいいじゃないか。人を雇え。じゃなけりゃ、カノンの言うとおり、契約結婚でもしろ。但し、お前は通いな、あっちの城にこっちから。
残念ながら、全く論点がずれている。
この場合、家を継ぐのは君の大嫌いな形式、伝統を継ぐというのと同義であって、企業のトップになるのとは訳が違うんだよ。
継いで得るのは自由ではなくて、過去から未来へ伝統を継ぐという役目だ。
それにしても、君が本当に真面目に契約結婚をしろと言っているのなら、それは出来ない相談だ。
過去に、妾を持っていた当主が皆無だったとは言わないが、同性の愛人が許された事はない。いたかも知れないが、歴史の中に葬られたのだろう。
黙っていれば、なんて安直な事は言わないでくれ給えよ?
黙るも何も、当主にプライバシーなど存在しないのだからね。
何しろ君の大嫌いな、「プライバシー」などという概念の存在しなかった過去の伝統に生きる世界なのだから。
現代に至り、個人が同性をパートナーに選ぶ自由は認められたかもしれないが、爵位が示す規範は個人の自由に優先する。あるのは、その規範と爵位を受け入れるか否かを選ぶ自由だけで、それすらも本来は選べない。
だが、私の場合、時を同じくして生まれた弟がいて、彼もまた爵位を継ぐに十分な素質があると見るから、話し合いの席に着かせようとしているというのに……
君がカノンの意見に同調するなら、いずれにしても結果は見えている。
私は実家に戻り、何処かの令嬢を結婚して子孫を残し、君とは友人として年に数度、フットマン付きで会うのみの関係になる。
君がそれでいいというなら、私一人が渋っても仕方がないから、諦めて実家に戻るよ。
………。
お前、さ、。
そんなおっかない場所に俺を押し込もうって、酷い事言ってる自覚あるか?
俺の事、お前、嫌い???
嫌いな訳がないだろう?(笑)
自覚なら、あるよ。
だから今まで、言えなかったんだろう?
それでも、簡単には諦めきれない事もある。
お前も私も、お互いに、相手の事を知り尽くしているわけじゃない……離れていた時間が長かったからね。
だから、そこに、もしかしたら別の道が見えるかもしれない、と願う。
お前が逃げても、私はお前を追うよ。
もっとも、アイオロスがそれを望まなければ、止めるけれどね。