手紙

今日のロンドンは快晴、紅葉が青い空に映えて綺麗だった。
そちらはどう?


朝、なんとなく思い立ってバラマーケットに行って来た。サガ先輩達に会えるかもしれないと思ったら、案の定、アイオロス先輩をラムバーガーの店で見つけたよ。珍しくジンジャーの入った袋を持っていたから、どうするのかと聞いたら、サガ先輩に頼まれたと言っていた。
先輩、なかなか咳がとれなくて、ハニー・ジンジャー・ティーを作るつもりらしい。まだ家で寝ているというから、そんなに酷い風邪なのかとつい尋ねたら、笑われてしまった。
まあ、彼等にするには迂闊な質問だったけどね。
蕪の立派なのがあったから、蕪一束と、オーガニックのルッコラと、インゲン豆、それからトマトを買って帰った。夕方にポトフを作って、木曜のサラダの残りにルッコラを混ぜて夕食にした。
そっちはちゃんと食事を作っているか?
もう少し近ければ、お裾分けに行ってやるのだけれど。
午後は、ずっとお前のヴァイオリンをきいていたよ。
それで、気がついたんだが、考えてみたら私はお前のマスターコースのリサイタルを聞いていないんだ。
デス先輩やアンガス先輩、シャカ先輩まで聴いたって言うのに!
随分不公平な話だろ?
それで、11月の希望を思いついたよ。
11月は、私がそちらへ行くから、イザイの4番とバルトークのルーマニア民族舞踊、ブラームスのソナタ3番を聞かせて欲しいな。
お前、音楽院で授業オケの講師やってるんだったら、大学のホール借りられるだろう?
小さなリサイタルホールでいいから、今のうちに予約して借りておいて、一日そこで遊ぼう。
バルトークとブラームスの伴奏は私がやるから。もっとも、随分長い間ピアノも触っていないし、正直私では今のお前の相手にはならないと思うけどね。
六日の夕方から空いているなら、昼頃にそちらへ行って、先に夕食を作っておくよ。
帰りは、日曜日のカルテットを聴いてから帰る。ぎりぎり、最終便に間に合うと思うから。
それで、お前がリサイタルの時と同等もしくはそれ以上の演奏をしてくれたら、貸し借りはナシ、ってことにしてやるよ(笑)。
どうする?

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