傷心のアイオロスさん。
Diary
ベルリン・ナポリ旅行記(2)
ハノーヴァに辿り着いたのは、午前十一時を少し回った頃だった。空は重い鉛色で、風は湿度を含んで冷たい。プラットホームに降り立った乗客も、皆コートの前を会わせて俯き、沈黙していた。
ベルリン・ナポリ旅行記(1)
9月22日。日本での取材を終え、会議の開かれるベルリン・フンボルト大学にむけて旅立った。 搭乗を待つ間、留守宅を守ってくれているはずのアイオロスに電話する。一週間以上もウサギの世話を押し付けて、さぞかし機嫌も悪かろうと覚 […]