折角の誕生日にミロと会えなかった、ときいて、カミュを夕食に誘った。 電話の向こうで、「もう誕生日を祝う年じゃないですよ」なんて笑っていたけれど、それでも、楽しみにしていた予定がキャンセルされてしまう残念さは、いくつになっ […]
ロス・サガ
シオンと童虎の話(3)
グリーン・ティの葉を入れ替え、ミロに教わった通り、沸騰していた湯をすこし覚ましてから急須に入れて、空になった湯飲みにきれいな緑色の液体を注ぐ。童虎は、それを嬉しそうに啜ってから、続けた。
シオンと童虎の話(2)
「……よかろう。少なくとも、お前がすべきではない事の参考にはなるかも知れぬ。……そうはいっても、転げ始めた事態をうまくおさめる方法など、無きに等しいのだがな」 そう呟いて、シオンは手にしていた湯飲みを置き、ゆっくりと語り […]